先日、「地域創世に向けての地域イノベーション」を聞きに滋賀県立大学へ行ってきました。

IMG_0877

基調講演の風見正三先生の話が面白く、メモ書き程度ですが以下に。


地域主体で未来を考えて行く。


これはもう既に主流になりつつありますね。
だが、真の意味での地域にとっての幸せとは、それぞれ違うはずですね。
かつてのネコも杓子もアートで町おこしの様なものから脱却していくべきですね。
そして、これからは”暮らし”主要なテーマの一つになって行く様な気がしています。




その合意形成の仕方、過程で「俺は聞いてない」という状況をいかに作らない様にするか。


はい、これ。
わかっていても実践するのは結構難しいですよね。
でも、やはり意識してやって行かないといけないことですよね。
俺聞いてない→隠れて何かやっている→信用できないってなっちゃいますからね。
強い共感を持って聞いていました。
風見先生は、未来を考える時にどうしても先の東日本大震災の経験を抜きには話を進められないご様子でした。
私自身も震災当時、栃木県にいたので、どうしても未来を考える時に震災のことは避けては通れません。



コモンズ commons 社会的共通資本

風見先生の恩師である宇沢弘文先生の言葉。

例として道路や学校などを上げてらっしゃいました。
私は、簡単な話”公共”のことだと言えると思います。
日本人はあまり公共についてちゃんと考え取り組んだことはないのではないでしょうか?
公共とは、公務員の職務だけではありません。
公共とは何か?
これは、地域云々関係なくこれから取り組んで行かなければいけない問いかけだと思います。



「社会的共通資本」としてのコミュニティー


この辺りは震災以降、再び注目されていることですね。
絆、相互扶助、地域の誇りなど。
私、いわゆる田舎には少しは行ったことある方かもしれませんが、
自分の場所に自信を持ってない方が結構いらっしゃる気がします。
地域おこし協力隊としては、この辺りを少しでも変えて行くことが出来ればと思っています。



コミュニティービジネス

適正な利益を求め、社会貢献と経済発展を両立させる。
各地で行われている木の駅などの取り組みもこれにあたるのではないでしょうか?
こういった会社があれば働きたい若い方も多いとか。
収入よりも働き方等の方に重きが置かれ始めてますしね!
選択肢として世の中に増えて行くと未来が少し面白くなるかもしれませんね!

イギリスでは「community NEW DEAL」という言葉があるらしい。
コミュニティーが産業を持つことを指すらしい。



都市はツリー構造ではない
A city is not tree (by christopher alexander) 

都市はセミラチス構造。
だが、実際は都市化が進めば進むほど言語の抑揚がなくなって行き、
多様な物を受け入れ難い、ある意味一神教的世界観になって行くと思う。
絶対的な一人の価値観の世界。
本当の豊かさとは”多様な物が共存できること”だと思う。
今までの都市化は人間に幸福をもたらすのだろうか?

講演の中で森の中にいる時に人間に訪れる癒しにも触れていた。
森の中で子供達といると互いに協力し合っているのを良く目にするそうだ。
以前、ある芸術家が「自然は人間に悪さをさせない」と言っていたのを思い出した。



イノベーションとは再構築だ(ヨーゼフ・シュンペーター)


講演のタイトルにも使われているイノベーションという言葉。
もう、耳にしない日はないという位良く聞く言葉。
革新とかいう意味で使われているが、再構築と聞くとかなり身近に感じてくる。
再構築、再編集。
小さな気付き、小さなTRYが未来を大きく変えて行く力になる。




自分の中で持っていたキーワードを再確認できた講演でした。
ご興味のある方は風見先生の著書を是非読んでみて下さい。
講演中もご自身の本の宣伝をしっかりしてらっしゃいましたし(^ ^